心の病による休職から社会復帰をするプロセス

うつ病のような精神的な病による休職から社会復帰をするためには、まずは規則正しい生活を身につけることから始めてみるのが良いだろう。うつ病になってしまうと、不眠症状から朝起きられないという人も多くなるが、社会で働いていくにはやはり朝は、きちんと起きることが基本だ。毎日続けようとすると気が滅入ってしまうので、働く人たちと同じように平日だけは早く起きてみるといった、自分なりの目標を立てると習慣づけがしやすくなる。

また、自分にとって働くとはどういうことなのかを冷静に考えてみることも大切だ。お金のためという人もいれば、世間体が気になるからという人もいるだろう。それをよく考え、自分に本当に合っている仕事は正社員なのか、それともアルバイトなのか、といったことを書き出してみよう。そうすれば、いざ仕事を本格的に探そうというときに役に立つはずだ。

そして何より大切なのは、焦らず自分のペースで社会復帰すること。普通に働いている人からすると、もしかしたらうつ病で休職している人は怠けているように見えるかもしれない。最悪の場合理解のない言葉をかけられることもあるかもしれないが、それらの言葉を鵜呑みにすることは絶対にしてはいけない。そこから悩みを抱え込んでしまい、どんどん負のサイクルにハマっていってしまう状況に陥る可能性があるからだ。下手にプレッシャーをかけられても、自分の体調と相談しながらゆっくり職探しをするべきである。そして、最終的に仕事が探せる状態になったら、カウンセラーなどと相談しながら妥協せずに自分の条件と合致する求人を見つけてみることが大切だ。

休職から社会復帰までに気を付けること。

病気や怪我で休職を余儀なくされることは誰の身にも起こり得ることである。入院にしても自宅療養にしても、長期になってしまうと、いつ社会復帰ができるのかと焦りが出てきて無理なリハビリをしてしまったり、仕事のことばかり考えてゆったり休めなかったりすることが往々にして起こってしまう。その結果、かえって休む期間が長くなるという悪循環に陥ってしまうのだ。休職期間はあくまでも心身を休めるために与えられた時間であると割り切って考え、のんびり、ゆったり物事を考えたほうが社会復帰は早くなる傾向にあるのだ。

しかし、まじめな人ほど休んでいることに敗北感や罪悪感を感じてしまい、自分は出世競争から取り残されてしまった、取引先に大きな迷惑をかけてしまったなどと考えてしまうかもしれない。けれど、会社は自分が思うほど休んでいることに対して悪い評価を与えていることは少ないものである。なぜなら誰の身にも起こりうることなのだから。上司や人事担当者もそのことは十分わかっているはずなので、「無理に会社に出てこい」「評価を下げるぞ」、などとあからさまに言ってくることはあり得ないはずだし、仮にあったとすれば会社や上司に問題があるといえる。だから休職しているときは焦ることなく、病気や怪我を治療することのみに専念すべきである。

そうすることが結果的に社会復帰を早め、仕事へ早期に復帰できる最良の方法なのだ。決して自分を責めない、周囲のことは気にしない、復帰後の良いイメージだけを持ちながら生活する、といったことが最も早期復帰への近道である。